関東支部論集
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関東支部(Kanto)
ニュース121号
ニュース120号
2004年度関東支部大会が、さる3月21日(春分の日)、東京大学駒場キャンパスで開催され、27の研究発表とアンヌ・バイヤール=坂井氏による特別講演« Lire ou traduire, faut-il choisir ? » が行なわれた。参加者は150人を超え、部屋によっては立ち見も出た。総会では、本会編集委員会から提案されていた学会誌編集方式の変更案をめぐって、限られた時間のなかで意見が交わされた。2005年‐2006年度の新支部長に宮下志朗氏が、2005年度の支部代表幹事には鈴木啓二氏が選出され、新支部役員も選任された。終了後、キャンパス内のレストランで懇親会が開かれ、こちらも参加者90人以上の盛会となった。
2005年度支部大会は、千葉大学文学部で、西村靖敬氏を大会実行委員長とし、高橋信良氏を開催校代表支部幹事として、2006年3月18日(土)に開催される予定である。(前支部長 中地義和)
2004年度関東支部大会(東京大学・駒場)
日時 2005年3月21日(月・祝)10:00-18:15
数理科学研究科棟
受付 9:30-16:00
大会費 1,000縁
懇親会場 駒場ファカルティハウス1F レストラン《ルヴェ ソン ヴェール》(Lever son verre)
懇親会費 7,000円
プログラム
10:00-10:15 開会式(大講義室)
支部長挨拶 中地義和(東京大学)
10:30-12:30 分科会 午前の部
第1分科会 中世・16・17・18世紀 126教室
司会 篠田勝英(白百合女子大学)
1.「死」を手なずける―中世の二つの『死の詩』における「私」
2.ラブレーのBriefve Declarationに関する一考察
司会 井田尚(青山学院大学)
3.デカルトと意識する情念―「外的表徴」とactioによる説得
4.「自然に帰るな」:ルソーにおける「反-自然人」としての英雄
第2分科会 19世紀(1) 122教室
司会 澤田肇(上智大学)
1.ゾラの小説における「老人」の眼差し
2.ゾラ『死せる女の願い』における心理ドラマ
4.バルザック、7月王政下のコント作家
第3分科会 20世紀(1) 123教室
1.ルネ・シャール『イプノスの綴り』における連続と非連続
2.エメ・セゼールの戯曲『あるテンペスト』、シェイクスピア演劇の新大陸的問題系への翻案の意味
3.ジャック・プレヴェールとスペイン戦争―la Crosse en l'airをめぐって
4.夢の物質化―アンドレ・ブルトンの「夢-オブジェ」
第4分科会 19世紀(2) 117教室
1.フロベール『ブヴァールとペキュシェ』におけるエクリチュールと科学―地球の歴史をいかに語るか
荒原由紀子(日本学術振興会特別研究員)
2.自由間接話法概念とフロベール
3.フロベール『聖アントワーヌの誘惑』分析
4.シャルル・トリアルフのアリアドネの糸―シャルル・ラッサイー『トリアルフの術策』におけるパロディ
14:00-16:00 分科会 午後の部
第5分科会 19世紀(3) 117教室
司会 兼子正勝(電気通信大学)
1.ルコント・ド・リール「カイン」における太陽=眼の形象と非個人性について
2.〈不在〉について―ランボー「若夫婦」を読む
3.マラルメと『鍛冶屋』―ワーグナーから〈音楽〉を奪回するために
第6分科会 20世紀(2) 122教室
司会 酒井三喜(白百合女子大学)
2.プルーストにおける画家の位置―マネとモローの間で
荒原邦博(日本学術振興会特別研究員)
3.マルセル・プルースト『失われた時を求めて』における身振り
第7分科会 20世紀(3) 123教室
司会 岩野卓司(明治大学)
1.「マラルメの神話」とは何か―ブランショとヴァレリーのマラルメ解釈をめぐって
2.共犯者の友愛 相互性なき友愛―ジョルジュ・バタイユとモーリス・ブランショの交流から
司会 石川美子(明治学院大学)
4.マルグリット・デュラスのエクリチュールと映画
16:15-17:15 特別講演 大講義室
" Lire ou traduire, faut-il choisir?"
anne Bayard-Sakai(INALCO)
17:30-18:15 総会 大講義室
議長:森田秀二(山梨大学)
18:30-20:30 懇親会
主催校挨拶 木畑洋一(総合文化研究科長・教養学部長)
関東支部論集第13号
特別講演 | ||
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和文仏訳の頭の中 | 大賀正喜 | 1 |
研究発表 | ||
『トレプレル集』収録ソチにおける言説の階層化と詩作技巧 ― 導入部を例にとって | 黒岩卓 | 7 |
クロード・ヌリと『パンタグリュエル』 | 佐藤正樹 | 19 |
ボードレールにおける室内 | 鈴木雄志 | 31 |
ボードレール「七人の老人」における三つのアレゴリー | 畠山達 | 47 |
フロベール『純な心』における感覚と空間 | 橋本由紀子 | 59 |
ロートレアモン『マルドロールの歌』における眠り ― 「第二の歌」および「第五の歌」の対照性をめぐって | 西川葉澄 | 73 |
濫喩と命名 -- ランボー『イリュミナシオン』試論 | 谷口清彦 | 87 |
プルーストにおける《croyance》 | 鈴木隆美 | 99 |
ブレーズ・サンドラールの『パリ郊外』について | 昼間賢 | 111 |
アンリ・ボスコ『猪』における風景の変容 ― リュブロン山の呼び声を聴くために | 小暮豊 | 125 |
アンドレ・ブルトンの詩的小世界 | 前之園望 | 141 |
ミシェル・レリス「思い違い」についての考察 ― Le soldat vient de tomber | 谷口亜沙子 | 157 |
ポーランからサルトルへ ― 『タルブの花』と『文学とはなにか』における編集者としての展望 | 竹内康史 | 173 |
音楽のしるしのもとに ― ジュリアン・グラックとリヒャルト・ワーグナー | 三ッ堀広一郎 | 189 |
書かれた声 ― マルグリット・デュラスの小説における会話 | 武田はるか | 205 |
クレオールのアレゴリー、自己翻訳、名づけの拒否 ― シモーヌ・シュワルツ=バルト『奇跡のテリュメに雨と風 | 大辻都 | 221 |
主語空所の概念によるフランス語のquiの統一的分析 | 酒井智宏 | 237 |
研究発表要旨 7編 | 251 |
2003年度関東支部大会(カリタス女子短期大学)
関東支部論集第12号(2003年度)
特別講演 | ||
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Jules Laforgue: poésie et décomposition | SCEPI, Henri | 1 |
研究発表 | ||
『キケロ派』から『エセー』へ ― モンテーニュの文体論 | 久保田剛史 | 21 |
キノー、もしくは17世紀フランス・オペラにおける「移り気」の表象 | 永井典克 | 39 |
ルソーにおける自由と隷属のパラドクス | 井上のぞみ | 55 |
詩とJ-J・ルソー ― 『エフライムのレヴィ人』のための序論 | 白須貴志 | 75 |
シャトーブリアンと音楽 ― 恐れと哀れみの悲劇的装置 | 片岡大右 | 87 |
プレジダン・ド・ブロス『イタリア書簡』の読者スタンダール ― 理想化された作家への「結晶」 | 南玲子 | 103 |
マラルメにおける〈大衆〉について | 原山重信 | 119 |
「忘れられた小曲」あるいは匿名的叙情の装置 | 倉方健作 | 135 |
『ナジャ』あるいは幻影と存在 ― ブルトン的レシにおけるプラトニスムの顛倒について | 下田隆之 | 155 |
「食すること」をめぐる苦悩と歓喜 ― シモーヌ・ヴェイユの場合 | 鈴木順子 | 167 |
マルグリット・デュラス『かくも長き不在』における空白の再認 | 関未玲 | 183 |
『明るい部屋』あるいは真実に向かうエクリチュール | 桑田光平 | 199 |
ル・クレジオ作品における「自己」変奏 ― 多様化と融合 | 堀容子 | 219 |