2001年度春季総会報告
ニュース109号(2001.7.10)より
総務 中地義和 |
議長 平野和彦 書記 市川裕史 有田英也 |
◇会長・副会長選出の件 5月12日の選挙管理委員会における書面投票開票作業の結果、上位11名が本投票候補者として選出された。赤木昭三、柏木隆雄、菅野昭正、小林茂、塩川徹也、竹内信夫、田辺保、筑紫文耀、中川久定、支倉崇晴、吉田城(敬称略)。 まず会長選挙が行われ、第1回投票で菅野昭正氏が総会出席者の過半数の票を獲得し、選出された。ついで副会長選挙に移り、第2回投票で、A地域から塩川徹也氏、B地域から柏木隆雄氏が選出された。三氏ともその場で就任を受諾され、挨拶を行った。 報告事項 1.会員数 5月29日現在、会員数は1983(一般1764、学生157、名誉3、賛助40、図書館19)。2000年度退会者は75、事務停止者は 105である。 2.幹事会の活動 秋季大会以後,幹事会は2000年1月25日、4月21日、5月12日に計3回開催された。 (1)学会ニュースは秋季大会以後、第107号(12月)、第108号(4月、会長・副会長選挙特集号)が発行された。 (2)ホームページ運営小委員会では、1月末に、国立情報学研究所の電子図書館上に本学会のホームページを開設した。学会会則、入会案内、各支部および各種委員会の活動などが見られるほか、各大学のフランス文学科や関連研究組織のホームページをリンクできる。個々の記事は小委員会が適否をチェックしてから掲載する原則を採っている。まだ記事を掲載していない支部や委員会もあり、今後内容の充実が望まれる。 (3)会則改正委員会の発足に伴い、不備であった従来の「会議出席者への旅費支給規程」を「会議出席者への交通費支給規程」と改称し、二度にわたり改定した。最終版は学会ニュース108号に掲載されている。 3.昨年の秋季大会総会で設置が承認された会則改正委員会は、本年1月9日に開かれた在京委員のみの予備会議に続き、2月20日に第1回会議を、4月7日に第2回会議を開き、会則の全面改正に向けて作業を進めている。これまでに以下の原則を確認した。 (1)日本フランス語フランス文学会(以下「本会」)の基盤は7つの支部であり、すべての本会会員はいずれかの支部に所属しなければならない。ただし、支部会員であって本会会員ではないケースは認める。本会と7つの支部との関係は、本社に対する支社のようなものではなく、それぞれの支部が固有の歴史と活動方針をもつ自律的な組織である。その反面、本会は7つの自律的組織の緩やかな連合体ではなく、学術会議等に代表を送る全国的な単一組織である。この二重性を十分に弁え機能させることが、本会の活性化の基本をなすはずである。 (2)支部所属意識を高めるために、本会会費と支部会費を事務局で一括徴収できるかどうかを検討する。 (3)全国大会は、従来どおり年2回(春季大会を関東で、秋季大会をそれ以外の地域で)開催する原則を維持することが、本会会員の大半の希望であることを確認した。運営の円滑化のために常任幹事会に大会専任幹事をおくことを決定した。 4.2001年度学会奨励賞は該当者なし。この選考過程で、学会奨励賞規約第4条「対象業績」の定義が不十分であることが判明し、合同役員会・選考委員会での検討をへて、以下のように改定することが決まった。(この改正に伴い、付則に次の項を加える:5)2001年6月3日一部改正。) 現在の学会活動に含まれる研究分野、すなわちフランス文学・フランス語学・フランス語教育等に関し、対象期間内で優れた業績と認められたもの。学会誌掲載論文、関連研究誌・紀要・論集類などの収録論文を対象とする。ただし、学位請求論文、または学位請求論文をほぼそのまま刊行した書物は、対象業績とはならない。なお、学位請求論文またはその一部を練り直した論文を応募作とする場合には、もとの学位論文とどのような相違があるかについて執筆者本人の説明書を添えること。 4.国際フランス語教授連合第9回世界大会記念事業委員会が2001年12月18日-22日に青山学院大学で開催する予定の国際シンポジウム「東アジアとフランス」に関して、同委員会委員長の加藤晴久氏より、本会への後援要請が届いた。会長の意向をうかがったうえで、第4回幹事会においてこの後援要請を受諾することを決定した。ただし、人的・精神的後援であり、資金的負担はない。 5.日本学術会議より5月15日付で科学研究費補助金の審査員候補者推薦の要請があり、5月31日締切であったため、会長と幹事長との協議により、以下の方々を推薦した。第1段担当候補者として、大久保康明(東京都立大学)、瀬戸直彦(早稲田大学)、田口紀子(京都大学)、田村毅(東京大学)、永見文雄(中央大学)、中村弓子(お茶の水女子大学)、第2段担当候補者として、朝比奈弘治(明治学院大学)、宮下志朗(東京大学)の各氏。 6.横浜女子短期大学助教授の善本孝氏の解雇をめぐる裁判は、これまで幹事会への報告を通じて経過を見守ってきたが、2月1日横浜地方裁判所で善本氏全面勝訴の判決が下された。2月3日付で善本氏より報告に代えて判決全文が学会宛に送られてきた。短大側は2月21日付で解雇を撤回、4月1日より善本氏は復職を果たしたが、授業を担当することなく事務職勤務を命じられているとのことである。以上の経過を説明し、支援してくれた本会会員への感謝を記した書簡が、5月20日付で善本氏より届いていることを報告する。職場復帰を果たしたにもかかわらず、真の解決にはなお道のりのあるこの問題を、本会としては今後も注意深く見守っていきたいと考える。 協議事項 1. 人事(新任)が提案され、承認された。 同日行われた予備常任幹事会で川瀬武夫氏が新幹事長に選出されたことが報告され、川瀬氏の挨拶があった。また、あり方検討委員会予備会議において、小林茂氏が世話人に選ばれたことが報告された。 2.広報委員会の設置およびその人事 従来のホームページ運営小委員会の任務に学会ニュースをめぐる作業を統合する委員会として、広報委員会を立ち上げる提案がなされ、承認された。現ホームページ運営委員には全員残留してもらうべく交渉中。その間に委員会内規を整備する。学会ニュースの担当者として新たに1名を委員に加える。委員長には現ホームページ運営小委員会委員長の大久保政憲氏が就任。委員長を含め、第1期委員の任期は1年とする。 3.会則改正委員会での議論の進行と並行して、幹事会からあり方検討委員会に対し、各種委員会の活動の見直しを依頼した。とくにスタージュの内容の再検討および教育学会との共催の是非、語学教育学会のあり方を集中的に検討することを要請した。秋季大会までに臨時委員会を開く必要がある場合には交通費面での手当てを行うことを含めて承認された。 4.2001年度秋季大会の件 11月4日に名古屋外国語大学で開催される予定の秋季大会への発表申し込みの出足が鈍いので、参加を呼びかけるアピールが幹事長を通じてなされた。 5.2002年度春季大会開催校の件 2002年度春季大会を東京外国語大学で開催することが幹事会・合同役員会で決定されたという報告がなされ、開催校代表として西永良成氏から挨拶があった。大会は2002年6月1日(土)、2日(日)に開催の予定。 6.2000年度決算の件 会計担当幹事の椎名正博氏による2000年度決算書の説明書と、藤田侊一郎氏の監査報告ののち、決算報告書は承認された。 7.2001年度予算案の件 椎名幹事による2001年度予算案の説明があり、2001年度予算案は承認された。 8.2000年度スタージュ決算の件 澤田肇スタージュ運営委員会総務委員(会計担当)より2000年度スタージュ決算書の説明があり、石野好一氏の監査報告ののち、2000年度スタージュ決算書は承認された。 9.2001年度スタージュ予算案の件 2001年度スタージュ運営委員会総務委員(会計担当)の岩切正一郎氏より、2001年度スタージュ予算案の説明があり、承認された。 |