学会会則を再検討するための特別委員会最終報告書
1999年度秋季大会(於松山大学)時の総会において設置された「学会会則を再検討するための特別委員会」(以下、「特別委員会」と呼ぶ)は、2000年1月25日の東京圏在住委員による予備協議において、主として検討すべき課題として以下の3点を取り上げることとした。つまり、
(1) 全国大会のあり方、主として開催回数
(2) 幹事会のあり方、主として構成
(3) 支部のあり方、主として活性化の方策
これに付随して、検討すべき課題のそれぞれについての「現状と経緯」及び「検討課題」についての討議資料が作成され特別委員会の委員全員に送付された。
続いて、2月20日に第1回全体会議が本部事務局において開催され、上記資料が検討された。その結果、三つの検討課題のうち、幹事会のあり方に関する問題を優先的に取り上げることが合意された。この合意は、
(1) 会則をめぐるさまざまな問題が、結局は、幹事会の問題に集約されているという共通認識が確認されたこと、
(2) また前記討議資料に提案された幹事会構成の再検討の方向が委員全員によって基本的に承認されたこと、
以上2つの理由に基づくものであった。
第1回全体会議の協議に基づき、「第1回特別委員会の協議を受けて支部において更に議論を進めるための提案」(3月15日付)(以下、「第一次提案」と呼ぶ)が作成された。そこでは幹事会構成について次の4箇条が提案されていた。
(1) 幹事会は、幹事長、総務、常任幹事(若干名)、各種委員会委員長、学会のあり方検討委員会世話人、支部代表幹事(7名)を以って構成する。
(2) 常任幹事会を設置する。常任幹事会は、学会の日常的運営にあたる。
(3) 幹事会の開催回数を現在の年6回より減らす。
(4) 幹事会出席のための旅費を全額支給とする。
この「第一次提案」に関する協議は、4月2日、青山学院大学総研ビル会議室で開催された第2回特別委員会で行われた。その結果、幹事会構成に関する上記「第一次提案」が合意された。併せて、全国大会のあり方、支部のあり方に関しても議論の進展を見た。
第2回特別委員会の協議と合意を踏まえて、「第2回特別委員会報告書 ――現段階での合意事項と今後の課題――」(4月5日付)(以下、「委員会報告書」と呼ぶ)が作成されて各委員に送付された。
この「委員会報告書」に基づき、各支部において委員による意見聴取が行われ、それが文書で特別委員会に集約された。「委員会報告書」及びこの意見集約を踏まえて、「特別委員会中間報告」(以下、「中間報告」と呼ぶ)と「特別委員会からの提案」(以下、「提案」と呼ぶ)が作成された。(以上は、「中間報告」の要約である。)
この「中間報告」の骨子及び「提案」は、5月6日の幹事会に提出され、承認された。これを受けて、上記「提案」は、あらたに幹事会提案として、2000年度春季大会(於明治学院大学)における合同役員会、総会に提案され、それぞれ承認された。
この「提案」には、幹事会構成に関わる会則改正の方針、及び今後の作業プロセスに関わる提案が8箇条にまとめられていた。要点のみを記せば、
(1)現会則の幹事会、常任幹事会構成に関わる条項を上記の「第一次提案」概要(1)、(2)に記した方向で改正する。
(2)会則改正案を作成するための「学会会則改正案の起草小委員会」を設置し、改正案起草作業をそれに委ねる。
この「提案」が総会で承認されたことにより、「学会会則改正案の起草小委員会」(以下、「起草小委員会」と呼ぶ)が設置された。「提案」には、起草小委員会は、「2000年8月中を目処として改正案のとりまとめに努め」、改正案文を幹事会に提案すること、幹事会は「改正案を審議し、可とした場合には、直近の合同役員会の議を経て、総会に提案する」ことが盛り込まれていた。
9月23日に第3回特別委員会が召集され、上記「起草小委員会」の作成した改正案が「提案」に適合したものであることが確認された。この確認を受けて、改正案は9月30日の幹事会に付議された。
第3回特別委員会では、併せて、「特別委員会最終報告」の内容について協議が行われ、以下の3点が合意された。
1 本報告書冒頭に述べた検討課題のうち、幹事会のあり方に関わるものを除いた他の2点すなわち、
(1) 全国大会のあり方、特に全国大会を年1回の開催とすることの是非、
(2) 支部活動のあり方、特にその活性化を図るための方策、
についても議論を重ねてきたが、現段階では最終的結論を得ることはできなかったこと。
2 したがって、これらの検討課題については、新しく構成される幹事会において(あるいは第2次特別委員会、会則改正委員会等が設置されるようであれば、そこで)議論を継続してゆくことが必要であるということ。
3 今後、上記の検討課題に関して早期に合意を得、その合意を踏まえて現会則及び現施行細則を全面的に改定する必要があるということ。
なお、会則等の全面改定にむけての今後の作業において、特別委員会の議論が充分に理解され、継承されることを特別委員会は望んでいる。そのために、竹内委員から特別委員会に私案の形で示された「会則(案)」および「運営規則(案)」が重要な資料として引き継がれるべきであると特別委員会は考えるものである。
以上をもって、「学会会則を再検討するための特別委員会」からの最終報告とする。本委員会は,本報告書を総会に提出することをもってその活動を終え、解散する。
学会会則を再検討するための特別委員会
西澤文昭(特別委員会委員長、1999年度幹事長、2000年度総務担当幹事、関東支部選出委員を兼務)
竹内信夫(1998年度幹事長、1999年度総務担当幹事)
小林 茂(1997年度幹事長、1998年度総務担当幹事)
筑紫文燿(学会のあり方検討委員会世話人)
大平具彦(北海道支部選出委員、前北海道支部支部長)
高橋 純(2000年度春季総会後大平具彦と交替、北海道支部支部長)
斉藤征雄(東北支部選出委員、東北支部支部長)
高橋秀雄(中部支部選出委員、中部支部支部長)
平山弓月(関西支部選出委員、関西支部選出幹事)
楳木栄一(中国・四国支部選出委員、前中国・四国支部支部長)
中村栄子(九州支部選出委員、2000年度春季総会後九州支部支部長)