18世紀フランス研究会レヴュー
2012年4月10日 10時04分 [sjllf]現在4本の「研究レヴュー」を用意しておりますが、第1段として「18世紀フランス研究会」のレヴューをお届けいたします。今後も会員の皆様にはレヴュー等の執筆依頼をさせていただくことがあります。その折はぜひお引受けいただければ幸いです。
18世紀フランス研究会レヴュー(review_18siecle:France.pdf):阿尾 安泰
小倉康寛『ボードレールの自己演出―『悪の花』における女と彫刻と自意識』(みすず書房、2019)の書評が届きました。こちらからご覧ください。
Éric Bordas (dir.), Balzac et la langue, Paris, Éditions Kimé, 2019の書評(自著紹介)が届きました。こちらからご覧ください。
足立和彦『モーパッサンの修業時代 作家が誕生するとき』(水声社、2017年)の書評(自著紹介)が届きました。こちらからご覧ください。
松本陽正『『異邦人』研究』(広島大学出版会、2016)の書評(自著紹介)が届きました。こちらからご覧ください。
木村哲也『フランス語作文の方法(表現編)』(第三書房、2016)の書評(自著紹介)が届きました。こちらからご覧ください。
発行年月:2007.9、使用言語:日・仏
Étude en français
L'amour de la terreur et l'esthétique «libertine» ―deux motifs dégradant la notion de sublime au XVIIIème siècle
玉田敦子(TAMADA, Atsuko) 3
Chateaubriand, les sauvages américains et les esclaves noirs
片岡大右(KATAOKA, Daisuke) 20
Le blanc dans le vers baudelairien ― développement et amplification dans l'édition de 1861
廣田大地(HIROTA, Daichi) 35
Poétique de l'opacification chez Flaubert ― le procédé de mise entre guillemets dans L'Éducation sentimentale
寺本弘子(TERAMOTO, Hiroko) 52
L'OEuvre d'Emile Zola et le Salon de 1868
寺田寅彦(TERADA, Torahiko) 67
«Notes sur le théâtre» de Mallarmé ou l'avènement de la critique comme «action»
坂巻康司(SAKAMAKI, Koji) 79
Résurrection de la ville― À propos de la fête théâtrale dans La Dernière mode de Mallarmé
熊谷謙介(KUMAGAI, Kensuke) 95
Image du Poulpe dans Les Chants de Maldoror
一條由紀(ICHIJO, Yuki) 110
研究論文(欧文要旨付)
「二重の眼」のもとに―ランボーを受容するヴェルレーヌ
Sous «l' oeil double» ― Verlaine et son acceptation de Rimbaud
倉方健作(KURAKATA, Kensaku) 127
詩と不毛性―マラルメ・ユゴー・ボードレール
Poésie et aterilite―Hugo, Baudelaire et Mallarme
原大地(HARA, Taichi) 140
パリ空襲の表象(1914-1918)―プルーストと「戦争文化」
La représentation des bombardement de Paris (1914-1918) ― Proust et la «culture de guerre»
坂本浩也(SAKAMOTO, Hiroya) 155
唯心論(スピリチュアリスム)と心霊論(スピリティスム)―ベルクソン哲学における催眠・テレパシー・心霊研究
Spiritualisme et spiritisme ― L'hypnose, la télépathie,la recherche psychique dans la philosophie de Bergson
藤田尚志(FUJITA, Hisashi) 168
研究発表要旨
譲歩文とトートロジーの解釈スキーマ
酒井智宏(SAKAI, Tomohiro) 187
中等教育におけるE-Learningの実践と評価
山崎吉朗(YAMAZAKI, Yoshiro) 188
現在形とその解釈の領域 ― 粗筋に用いられる現在形の場合
岸彩子(KISHI, Ayako) 189
中世ファルスにおけるキリスト教
小澤祥子(OZAWA, Shoko) 190
シャトーブリアン『墓の彼方からの回想』における叙事詩的側面
高橋久美(TAKAHASHI, Kumi) 191
ランボーにおける陶酔の否定的力 ― 閉塞空間の表現を中心に
木下伴江(KINOSHITA, Tomoe) 192
中心の虚無に立ちもどる―マラルメの「カトリシスム」をめぐって
中畑寛之(NAKAHATA, Hiroyuki) 193
ヴィリエ・ド・リラダンにおける父権と文学―「クレール・ルノワール」、「予兆」、『反抗』、『アクセル』をめぐって
木本豊(KIMOTO, Yutaka) 194
プルーストにおける「偶像崇拝」と「信じること」
鈴木隆美(SUZUKI, Takami) 195
シモーヌ・ヴェイユの思想における悪の概念について
辻村暁子(TSUJIMURA, Satoko) 196
フローベールの『サラムボー』におけるオブジェの分析
大原邦久(OOHARA, Kunihisa) 197
群衆と母胎―モーパッサン「メゾン・テリエ」をめぐって
長谷川久礼満(HASEGAWA, Kureman) 198
詩人の葬儀でオルガンを奏したのは誰か―ヴェルレーヌとフォーレの交流について
西森和広(NISHIMORI, Kazuhiro) 199
帽子の代わりにターバンを! ―ロマン主義時代のオリエント旅行記に見る「変装」の役割の変遷について
畑浩一郎(HATA, Koichiro) 200
『人間の大地』における話法と視点戦略―スペイン人伍長とギヨメの挿話を中心に
藤田義孝(FUJITA, Yoshitaka) 201
マルローの西欧―1920年代の評論活動を中心に
畑亜弥子(HATA, Ayako) 202
レーモン・クノー『はまむぎ』の非現実(主義)的な郊外について
昼間賢(HIRUMA, Ken) 203
抵抗の形象―ブランショとカミュ
西山雄二(NISHIYAMA, Yuji) 204
『偉大なるソリボ』における自己表象の戦略―"パトリック・シャモワゾー"とは何者か?
廣松勲(HIROMATSU, Isao) 205
パトリック・モディアノ『ドラ・ブリュデール』―忘却に抗するエクリチュール
小谷奈津子(KOTANI, Natsuko) 206
日本フランス語フランス文学会2006年度秋季大会
異議申し立てとしての文学―モーリス・ブランショにおける孤独、友愛、共同性 |
書評欄の開設に寄せて 会長 塩川徹也
書評が人文学、とりわけ語学文学研究において、どれほど重要な役割を果たすかについて、あらためて述べ立てる必要はあるまい。論文であれ著書であれ、研究者の積年の業績を真剣にまた敬意をこめて受容し、評価し、紹介することは、成果の生産と並んで、学会活動にとって車の両輪と言ってよい。フランス文学についていえば、Revue d'Histoire littéraire de la France を始めとする欧米の研究誌の大半は充実した書評欄を設けているし、日本における他の外国文学研究でも、たとえば日本英文学会は書評に大きな重点を置いているように見受けられる。我々の学会がこれまで書評に取り組んでこなかったのは、むしろ不思議とさえいえるが、20世紀後半のフランス語フランス文学隆盛の機運の中で、会員それぞれが自らの研究に打ち込むあまり、同志たちの労作を吟味し、学界の動向を振り返る余裕がなかったのかもしれない。また20数年前から本学会として関与した『フランス語フランス文学研究文献要覧』の編集作業に多くの精力を費やしたために、書評にまで手が回りかねたという事情もある。研究書誌の作成と更新はもちろん人文学に不可欠の基礎作業であり、決してなおざりにしてはならないが、国立情報学研究所や国会図書館の充実したデータベースが容易にアクセスできるようになった現在、学会として力を注ぐべきは、網羅的な書誌作成より、内容の紹介と吟味を軸とする書評であろう。たとえば、RHLF の場合も、書評は内部の書評委員会が編集を担当しているが、年に一度発行される『フランス文学書誌』は、フランス国立図書館の René Rancœur、そして今は Éric Férey が受け持っている。こうして本学会でも、去る5月に開催された春季大会の総会で、資料調査委員会の提案により、日本におけるフランス語フランス文学の成果を収集し、書評により公開することが決定された。今回お届けするのは、その最初の試みである。この書評欄が、学会員及びそれ以外の研究者の業績の紹介と評価を通じて、日本のフランス語フランス文学研究の現状を省み、未来を展望する場となることを切に願っている。読者の暖かい支援と忌憚のない批判を期待したい。最後になったが、これまで『フランス語フランス文学研究文献要覧』の編集作業に誠心誠意尽力してこられた資料調査委員会の歴代の委員の方々、そして今回の書評欄の開設計画を推進された永井典克前委員長に深い感謝の気持ちを捧げたい。
ルソーとジュネーヴ共和国―人民主権論の成立 |
日 時 | 2007年5月19日(土)、20日(日) |
会 場 | 明治大学駿河台キャンパス |
参加者 | |
研究発表 | 32 |
講 演 | Pierre PACHET(作家) |
Parler des morts, parler aux morts | |
WS1 | Pratiques pédagogiques innovantes dans l’enseignement du français―langue et littérature |
WS2 | 詩を探す時間の旅 |
WS3 | ジュール・ヴェルヌ再発見 |
WS4 | 世界のフランコフォン |
WS5 | 人間喜劇という名の芸術工房 |