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2006/05/20

(3)「どっきり」のフランス語--オノマトペ、間投詞、感嘆文

| by 広報委員会
2006年度春季大会 ワークショップ(3)

「どっきり」のフランス語―オノマトペ、間投詞、感嘆文―
   
Co.
パネリスト


 泉 邦寿(上智大学)
 青木三郎(筑波大学)
 川口順二(慶應義塾大学)
 フランス・ドルヌ(青山学院大学)





 実際の言語使用を少し観察してみれば、感覚や感情を直接に表す表現がたくさんあり、母語による日常の自然な言語活動では重要な部分を占めていることがわかる。そこが習い覚えた言語、整理された言語と異なるところである。日本語なら「ドッキリ」「ポカポカ」、「ホカホカ」、「やったあ」、「おお寒っ」とか、「アッ」、「キャアッ」などがそれだが、長い間研究に値しないとか、マージナルな現象だとか言われて、無視されることが多かった。

 ワークショップでは、このようなオノマトペ、間投詞表現、感嘆表現を取り上げた。会場では、実際の音を聞いてもらったり、マンガ、絵本などを投映して問いかけをしたり、それに対する回答を紙に記入してもらってそれを材料にするなどして、この分野をどのように研究していくべきなのか、またその問題点は何かを参会者と共に考え、議論した。具体的にはオノマトペの日仏語の相違、間投詞AhとOhがいかに異なるか、間投詞なのか感嘆文なのかの区別はなにか、それは日本語とフランス語で異なってくるか、などが話題となり、翻訳の問題も議論された。

 オノマトペ、間投詞、感嘆文は、ことば以前の直接的な表明であるうめきや叫びと、語彙化・概念化されたふつうの言語の中間的存在であることでは共通しているが、それらの間ではっきりと区別できないものも多い。また、そこでは概念化がある程度なされているのか、なされていないのか、なされていればどのようになのかなど、理論的にも多くの問題を投げかけることになったが、バラエティに富んだ、楽しく、奥の深い言語現象を多くの参会者と共に共有し、語り合うことができた。参会者は約80名であった。
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