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2006/05/20

港区小中高生フランス文学読書コンクール表彰式

| by 広報委員会
2006年度春季大会 ワークショップ(2)

港区小中高生フランス文学読書感想文コンクール
司会     鷲見洋一(慶應義塾大学)

 本大会では、開催校の新しい発案で、慶應義塾大学三田キャンパスがある東京都港区の小中高校生徒を対象に、フランス文学の翻訳書についての読書感想文コンクールを実施した。慶應義塾大学文学部・日本フランス語フランス文学会2006年度春季大会実行委員会が共催で、在日フランス大使館文化部・日本フランス語フランス文学会から後援を頂いた。準備期間が短く、チラシの発送から締切までがそれほど間がなかったこともあり、応募は数十点に留まったが、それでも嬉しい収穫はあった。港区立青山中学校3年生の女生徒二人が、それぞれフランス現代小説について素晴らしい文章を寄せてくれ、それがめでたく受賞と決まったのである。

 フランス大使賞は、庄司あおいさんで、フィリップ・クローデル『リンさんの小さな子』(高橋啓訳、みすず書房)に関する感想文、慶應義塾大学文学部長賞は徳野安樹さんで、 フィリップ・グランベール『ある秘密』(野崎歓訳、新潮社)を論じたもの。両作品とも2005年刊行の翻訳だが、いずれも戦争を背景にまぶした、奥行きのある優れた小説である。庄司さん、徳野さんは、中学生とは思えないいずれ劣らぬ深い洞察と感性の閃きを見せる作文で、審査員一同を驚嘆させた。

 小学生、高校生からの応募には、庄司さん、徳野さんの作文に匹敵するレベルのものが見あたらず、残念ながら該当作なしとなった。それぐらい、お二人の文章力が卓越していたということであろう。

 5月20日(土)、大会初日15時半から、慶應義塾大学三田キャンパスで授賞式があり、庄司さんには在日フランス大使館文化部の文化担当官ジャン=フランソワ・ロシャール氏から、徳野さんには慶應義塾大学文学部長関場武氏から、それぞれ賞状と記念品が手渡された。その後、お二人による感想文の朗読があり、関場武氏による講評をもって、締めくくりとなった。朗読を聞いた多くの関係者から、期せずして絶賛の声があがったことをお伝えしたい。

 こうした試みは、戦後の数十年にわたる日本フランス語フランス文学会全国大会の歴史でも初めての新機軸であり、フランス大使館のロシャール氏からも、来年度以後続行して欲しいという強い要望があったことを記しておく。

  

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