1997年度秋季総会報告
ニュース99号(1997.12.10)より
幹事長 小林茂 |
議長 立花英裕 書記 中川信吾 酒井三喜 |
報告事項 一般会務として、9月30日現在の学会現況 ─ 会員数2063名(うち賛助会員42社)、会費納入率78%(賛助会員92%) ─ が報告された。 学術情報センターNACSIS(電子図書館)に学会として参加し、学会誌掲載論文は、今後同ネットワーク上でインターネットによって閲覧可能とすることが、本年度春季大会において協議可決されたが、なお、個別の掲載拒否は認められるので、既掲載論文執筆者の異議等は、本秋季大会までに申し出を待つこととし、春季大会で文書を配布するとともに、学会ニュース98号にこの旨を掲載した。本大会までに申し出はなかった。この件はこれで確認が終了したものとする。 協議事項 1.科学研究費補助金審査委員候補者推薦の件 平成10年度につき同委員候補(第1段)の推薦が求められたので、留任委員立仙順朗氏(慶應義塾大学)のほか、天沢退二郎(明治学院大学)、塩川徹也(東京大学)、市川慎一(早稲田大学)、吉田城(京都大学)の各氏を推薦したことが了承された。 2.日本学術会議語学・文学研究連絡委員会委員推薦の件 第17回日本学術会議に本学会推薦の候補が選出されなかったことに伴い、同会議語学・文学研究連絡委員会に委員を推薦することが求められ、阿部会長を委員として推薦したことが了承された。 3.1998年度秋季大会の件 大阪大学において、10月24日(土)、25日(日)の両日開催することが同大学柏木隆雄氏より提案され、了承決定された。 その他 『一言語主義から多言語主義へ ─ フランス語の未来』刊行に関する件 昨年度春季大会における、本学会、日本フランス語教育学会共催のシンポジウム「一言語主義から多言語主義へ ─ フランス語の未来」の記録が本年春季大会時に両学会によって印刷・刊行されたが、それと時を同じくして、同シンポジウム開催責任者の一人を編纂者として『多言語主義とは何か』と題する論文集が出版されたことについて、本年春季総会において議論がなされ、幹事会による審議に任されていた。幹事会は慎重な検討の結果、以下の態度を表明した。この問題は、一方で、学会全国大会活動によって生じる著作物およびその扱いに関して明確な規定の存在しなかったことによると考えられるので、これについては、編集委員会において検討を開始してもらうこととする。他方、この出版の手続が充分に妥当であったかという問題がある。同シンポジウムの責任担当者は、財政状況の困難な中から、シンポジウムの成果の刊行を予算化した本学会と充分な連絡調整をせずに、学会による刊行物と内容の一部重複を含むと考えられる刊行物を商業出版したものであって、より慎重な態度が望ましかった。また、学会刊行物の「編集後記」に、内容の一部のフランス語による印刷刊行の予算化が検討されていたと誤解されうる文言も見られた。幹事会は、以下の経緯を遺憾とするが、当事者の反省がすでに示されていることを確認し、この認識を将来に生かすものとすることを提案する。 以上の認識と提案は承認された。 |