2002年度春季総会報告
ニュース111号(2002.7.10)より
総務 川瀬武夫 |
議長 吉川一義 書記 杉山利恵子、中野知律 |
支部報告および委員会報告を除く、一般会務報告と協議事項を以下に記す。 報告事項 1.会員数 5月29日現在、会員数は1924(普通1762、学生100、名誉4、賛助39、図書館等19)。2001年度退会者114、事務停止者108。 2.幹事会の活動 秋季大会以後、幹事会開催回数削減という新幹事会の方針に従い、幹事会は2002年5月11日の1回のみ開催。それを補うために常任幹事会を2002年1月29日と4月27日に計2回開催した。こうした方式は幹事会と常任幹事会の業務分担を明確化していくための今後のモデルケースになると思われる。 (1) 2002年度会員名簿の編集作業は最終校正段階に入っており、6月末に刊行予定。個人情報保護に関する近年の社会意識の大きな変化に鑑み、従来あった学歴欄と学位欄を廃止し、その代わり希望に応じて電子メール・アドレスを掲載することとした。版型もA4版に変更する。 (2) 学会会則改正委員会は、2001年12月22日に第5回委員会を開催し、すでに昨年の秋季大会において提示されていた会則案文の一部修正を行ない、また運営規則の全案文の作成作業を完了した。その後は主として電子メールを用いた持ち回り方式で要修正箇所の検討を重ね、4月上旬に最終案を整えた。5月11日の幹事会でこの最終案は一部修正を加えた形で承認された。さらに今大会時の役員会の議題として協議され、総会の協議事項となっている(協議事項を参照)。 (3) 2000年度幹事会が諮問した二つの点、すなわちスタージュの存続意義と運営方法について、および語学教育委員会の任務の見直しについて、学会のあり方検討委員会から最終答申が幹事会に提出された。幹事会では、本答申が総会で報告・了承され次第、その趣旨を最大限尊重して、今後の本会の運営に生かしていくことが確認された(報告事項を参照)。 (4) 元会長の松下和則氏より本会に寄付金のお申し出があった。これは元副会長の故小林正氏が「フランス・ロマン主義文学研究会」のために貯えられていた760,027円を、松下元会長が寄託金としてお預かりになっているうちに、利息が付いて1,252,041円という額になったものである。小林元副会長はフランス・ロマン主義文学にかんする学術書出版の助成金にとお考えになっていたとのことであり、また松下元会長も学会奨励賞の基金に組み入れることをご提案下さっているので、両氏の御遺志、御意向を尊重して、この寄付金を学会奨励賞の基金の一部として有難くお受けすることが幹事会で了承された。 3. 科学研究費審査委員候補者推薦にあたっては、「科学研究費分科・細目」の大幅な変更に伴い、従来一体のものであった分科「文学」・細目「仏語・仏文学」が分割され、「仏文学」については細目「ヨーロッパ語系文学」に、「仏語学」については分科「言語学」・細目「言語学」に編入されることになった。その結果、フランス文学関係の審査委員数の大幅削減が避けれない事態となっている。またフランス語学関係に至っては、窓口学会としての本会からの推薦そのものが制度的に廃止された。そこで言語学関係の窓口学会である日本言語学会に要望書を出し、細目「言語学」の審査委員候補者の推薦にあたっては、本会の意向を可能な限り反映していただきたい旨の申し入れを行なったところ、幸いにして本会よりの推薦を2名受けつけるとの回答を得た。 いずれにせよ、外国文学・外国語研究の分野は科研費獲得の場でも劣勢を強いられているというのが実状であり、これを挽回するには申請件数を着実に増やしていくことが肝要であろう。会員諸氏には今後一層意欲的に科研費に応募していただくよう呼びかけたい。 平成15年度科学研究費審査委員候補者については、日本学術会議の語学文学研究連絡委員である塩川副会長との協議により、以下の方々を推薦した。「仏文学」の第1段委員候補者として、大久保康明(東京都立大)、小田桐光隆(上智大)、川那部保明(筑波大)、佐野泰雄(一橋大)、瀬戸直彦(早稲田大)、中村弓子(お茶の水女子大)、三野博司(奈良女子大)、吉田典子(神戸大)、第2段委員候補者として、朝比奈弘治(明治学院大)、宮下志朗(東京大)、および「仏語学」の第1段候補者として、青井明(国際基督教大)、東郷雄二(京都大)の各氏。 4.大学評価・学位授与機構より大学評価委員会専門委員候補者の推薦依頼があった。本会としては、その社会的使命に照らして、この推薦依頼をきわめて重大なものと受け止め、菅野会長ならびに塩川・柏木両副会長と慎重な協議を重ねた結果、以下の方々を推薦することとした。教育評価部門に、柏木隆雄(大阪大)、恒川邦夫(一橋大)、研究評価部門に、塩川徹也(東京大)、吉田城(京都大)の各氏。 5.今年10年26日、27日の両日に九州大学において開催される秋季大会での研究発表の申し込みの出足が鈍いとの報告を高藤大会実行委員長より受けている。当初設定されていた6月7日の申し込み締切を2週間延長することにしたので、会員諸氏には積極的に発表申し込みをしていただくよう呼びかけたい。 協議事項 1.人事(新任)が提案され、承認された。 同日12時より開催された予備常任幹事会において、永見文雄氏が互選により幹事長候補に選出されたことが報告され、幹事長を含むすべての人事案件が承認された後で、新幹事長として永見氏の挨拶があった。 2.会則改正の件 3.運営規則改正の件 総会資料に掲載された会則と運営規則の最終案について、中地義和総務が詳細な説明を行なった後で、原案のまま一括承認された。 両案承認後、幹事長より、学会会則を再検討するための特別委員会ならびに会則改正委員会の委員として、今回の世紀をまたがる改正作業に献身的な努力を捧げてこられた方々に対する謝辞が述べられた上で、本年6月3日から施行されることになる新会則と新運営規則に含まれる規定と、支部や委員会の運営の実際とのあいだに当面は若干の不整合が生ずるのはやむを得ないので、本年度を新体制への移行期間と位置付けることによって、新しい規定の適用をある程度柔軟に行ないたいとの見解が表明された。また、各支部、各委員会に対しては、今後1年間を目処に、新会則、新運営規則との整合性をはかる方向で、支部規約、委員会内規の整備・改定作業を完了していただきたい旨の要請がなされた。 4.2003年度春季大会開催校の件 獨協大学において、同大学の山田秀男氏を大会実行委員長として、2003年5月31日と6月1日の両日に春季大会を開催することが提案され、承認された。ひきつづき山田氏より受諾の挨拶があった。 5.2001年度決算の件 松村剛会計担当常任幹事による2001年度決算の説明があり、藤野昭雄氏の監査報告の後、原案のまま承認された。 6.2002年度予算案の件 松村常任幹事による2002年度予算案の説明があり、原案のまま承認された。 7.2001年度スタージュ決算の件 松村常任幹事による2001年度スタージュ決算の説明があり、澤田肇氏の監査報告の後、原案のまま承認された。 8.2002年度スタージュ予算案の件 松村常任幹事による2002年度スタージュ予算案の説明があり、原案のまま承認された。 9.会則改正委員会解散の件 新会則、新運営規則が原案のまま総会で一括承認されたことに伴い、会則改正委員会の任務がここに完了したものとして、同日をもって同委員会の解散が承認された。 |