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日本フランス語フランス文学会
 

2012年度春季大会・ワークショップ1





2012年度春季大会
ワークショップ1
教育実情調査報告 ─ 日本のフランス語教育の現在と今後の展望
【日本フランス語教育学会との共催ワークショップ】
(2012年6月3日・東京大学本郷キャンパス)


小野潮(コーディネーター、中央大学)
北山研二(成城大学)
白井恵一(東京女子大学)
大槻多恵子(聖ウルスラ学院英智高等学校)
山崎吉朗(日本私学教育研究所)

 フランス語のみならず日本の外国語教育をめぐる状況は近年劇的な変化を見せつつある。その中には、さまざまな外国語に直接触れる機会が飛躍的に増大したというような肯定的変化もあれば、大学大綱化以来、外国語学習に割かれる授業時間が減少しつつあるという否定的な変化もある。そのような状況の中で、日本におけるフランス語教育をめぐる状況の実際はどのようになっているのかを知ることが、われわれが今後のフランス語教育の方向を考えていくために重要であることは論を待たない。日本フランス語フランス文学会ではこれまでも、1978年、1980年、1985年、1989年、1995年、1999年と継続的にフランス語教育実情調査を過去6回行ってきたが、今回は、やはり日本におけるフランス語教育に強い関心を抱く日本フランス語教育学会と合同で調査にあたった。調査対象は教育機関、教員、学生と多岐にわたるが、本ワークショップでは、調査結果に関して、大学機関等(小野)、大学生(北山)、中等教育機関および高校生(大槻)、教員(白井)、統計的見地(山崎)、それぞれの視点からコメントするとともに会場にお越し頂いた皆様と広く意見交換を行い、日本におけるフランス語教育の今後の展望について考察する。

 

2012年度春季大会・ワークショップ2




2012年度春季大会
ワークショップ2
いかにしてフランス映画を教えるか?―方法論的エスキス
(2012年6月3日・東京大学本郷キャンパス)


野崎歓(コーディネーター、東京大学)
中条省平(学習院大学)
伊藤洋司(中央大学)


 教育の場におけるフランス語、フランス文学の衰退が言われて久しい。その対抗策として、映画を教材に用いる教師は少なくないが、実際のところ授業はどのように行われているのだろうか。いったい何を、どう教えるべきなのか。映画論の授業を担当し、また映画について評論活動も行っている三人が、それぞれの経験にもとづき率直に語り合った。

 中条は、教師は数ある映画の中からある種、残酷な選別・排除の上で、歴史的に評価しうる作品を自分の責任において選び出すことがまず必要であると説く。そうした姿勢の倫理性が、映画を教える際のよすがとなる。
 伊藤は、大学の講義で映画の技術や知識を説明することはいくらでも可能だが、映画において本当に大事なものは教えられないと考える。だが悲観する必要はない。そもそも映画の特質は、否定表現を知らず、肯定表現しかないことにある。映画を通じて、学生は世界を肯定する精神に触れることができるのだ。

 野崎は、文学と映画のあいだを行き来する授業の可能性を強調する。どちらがより優れているかという視点で考えるのではなく、それぞれに固有の表現形式に目を開き、そこに広がる豊かな物語性に身を浸すことは、学生にとって意義ある体験となるのではないか。